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「Ode」生井祐介 × 思凛 ― 季節のペアリング

SAKE HUNDREDは料理とのペアリングを大切にし、その可能性を探求しています。
このストーリーでは、トップシェフとともに「季節のペアリング」を提案いたします。

今回ご協力いただいたのは、先にブランド思想についてのお話を伺った、東京・広尾のレストラン「Ode(オード)」オーナーシェフの生井祐介氏です。

合わせるのは、精米歩合18%の透明感と、エレガントなオーク香が特徴のPremier Oaked Sake『思凛』。


一貫した世界観のなかで、新たなガストロノミーを追求し続けるOde・生井シェフは、思凛をどのように捉え、どんなペアリングを提案してくれるのでしょう。



Ode(オード)
東京都渋谷区広尾5丁目1-32 ST広尾2F
2017年、東京・広尾にオープン。モダンフレンチというカテゴリーに囚われない、新たなガストロノミーを形作り、2019年度版ミシュランガイドにて一つ星を獲得。華美な装飾を排したグレーの世界に統一された店内は、料理、食器、空間がひとつのトーンで静かに調和し、料理に集中することのできる静謐かつ上質な雰囲気で満たされている。伝統と食材に真摯に向き合いながらも、時代の空気感をとらえた「Ode」だけの世界を表現している。

思凛 × カボチャ/ブーダンノワール/バニラ

『カボチャ/ブーダンノワール/バニラ』

ご提案いただいた料理は、『カボチャ/ブーダンノワール/バニラ』。1カ月ほど寝かせた北海道産の熟成かぼちゃと、ブーダンノワール、サブレ生地という三層のタルトです。とろりとした質感のソースは、かぼちゃの種を乾燥させ、水で煮出したものをバターでつないだもの。仕上げにタイムを散らしています。 かぼちゃの甘みや、サブレ生地のサクッとした食感、それぞれの食材から得られる感動を増幅させる組み合わせを追求しました。

サブレ生地の食感を楽しみながら、思凛を含みます。はじめは、タイムの香りが、思凛の樽由来のロースト香と同調。口内で温度があがってくると、バターやかぼちゃの優しい甘さとなめらかな触感に、思凛のクリーミーなニュアンスが溶け合っていきます。

生井祐介シェフより

「思凛は、料理を考えたくなる、たいへん興味深いお酒です。オーク樽のニュアンス、磨きによるピュアな甘みはもちろん、お酒のニュアンスやキャラクターが口にする度に変わるのも印象的でした。飲めば飲むほど新しい一面が見え、試飲でほぼ一本飲んでしまったほどです。

実はこのメニュー、前日の夜まで悩みに悩み、やっと形になったものでした。直前までまったく別の案を考えていたからです。そちらは、思凛の特徴でもある“森林”のニュアンスに寄せ、ハーブや杉の木の香りを移したパウダーを用いたものでした。

しかし、ストレートなペアリングの方向性に納得がいかず、最後まで別のアプローチを模索しました。そして最終的には、ふわっとたてた卵の優しい食感、バニラの優しい甘み、バターの優しい温度、そういったものと引き合う"思凛のクリーミーな印象"を重視し、形にしました」(生井)

思凛のペアリングを考える際には、これまではジャパニーズオーク由来の奥行きある樽香に焦点を絞ったものが中心でした。

しかし生井氏の考案したペアリングは、樽香だけでなく、思凛のクリーミーな質感にフォーカスしたものでした。かぼちゃ、卵、バターの柔らかでクリーミーな味わいが思凛の質感と同化し、絶妙なマッチングを生み出します。料理の温かさも、思凛の香り・質感をしっかり引き出しながら、ペアリングを優しくまとめています。

教科書的ではない、しかし、決して横道にそれるわけではない。 Ode・生井シェフにしかできない、唯一無二のペアリングです。